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当事務所所蔵の絵画(6)

 

これも厳密には絵画ではありませんが、第二小会議室に展示している魚拓をご紹介します。

石本が1997年に東京湾の野島防波堤で釣ったマコガレイです。
15年以上の間引き出しの中で眠っていたのを、鉄鋼ビルオフィスへの移転にあたり銀座の鳩居堂さんで裏打ち作業をして折り目をのばしてもらい、伊東屋さんで額装してもらいました。
額は、どう見ても和風にしか見えませんが、イタリア製です。
マコガレイとしては最大級の大きさなので、インパクトがあります。

当事務所所蔵の絵画(5)

 

大会議室にポップな雰囲気を与えてくれているのが、グラフィックデザイナー駒形克己さんの紙細工、「ポップ・スコープ」と「ナイン・スコープ」です。

2005年 ポップ・スコープ「ハシブトインコ」
2005年 ポップ・スコープ「オオオオハシ」
2005年 ナイン・スコープ「ひまわり」

ヴィヴィッドな色使いで、会議室がぱっと明るくなります。

当事務所所蔵の絵画(4)

 

厳密には絵画ではありませんが、当事務所の表札をご紹介します。

2011年 ヨシノ精機作

当事務所が、旧鉄鋼ビルの取壊しに伴い大手町の日本ビルに移転した際、横浜のカッティング専門業者、ヨシノ精機さんに1年の歳月をかけて木の選定からカッティングまですべてをお任せして作ってもらいました。

当初は、全体が白木のように見えていましたが、時間の経過とともに木の渋が染み出してきて木目や字がはっきりとわかるようになってきました。木という素材の素晴らしさを感じます。

当事務所所蔵の絵画(3)

 

事務所エントランスホールに展示しているのは、ドイツ生まれの工業デザイナー、ヨルグ・イゼック制作のシルクスクリーン「キラダ・ペン」です。

そのデザインの一部が、「キラダ」という個性的な腕時計の文字盤に使われているほか、そこに描かれている「キラダ・ペン」というボールペンが、第1小会議室に備え付けられています。

当事務所所蔵の絵画(2)

 

当事務所開設当初から、会議室を飾ってくれているのが、小田隆画伯に描いていただいた魚の絵たちです。

2000年 ホオジロザメ
2000年 カレイ
2000年 シロギス
2000年 シロギス(スケッチ)

現在は、全部第1小会議室で展示しています。
サメの絵は、大きくて圧倒的な迫力があります。カレイの方は、海底で擬態しているところを描いたもので、一見すると抽象画のように見える面白い作品。シロギスは、完成画とスケッチ。完成画は海のきれいな青色とあいまって躍動感あふれるもの。ロットリングで描かれたスケッチは、その精密さに驚かされます。

 

遺言による遺言執行者の指定

 

公正証書遺言をするとき、公証人から、遺言執行者の指定を勧められることが多いと思います。遺言者が死亡した場合、遺言執行者がいれば、遺言の執行が円滑に進みます。金融機関によっては、遺言執行者が預金の払戻手続を単独でした場合も窓口で対応してくれるところがあり、便利な一面もあります。もっとも、法理論的にみると、不動産の移転登記や預金の解約は、本来遺言執行者がいなくてもできる手続きであり、遺言執行者の報酬分だけ遺産が目減りするというデメリットもあります。

遺言執行者を指定するとして、誰を遺言執行者とするかも問題です。

遺言の作成に関与し、証人となった弁護士を遺言執行者に指定する場合も多くあります。遺言者や、遺言作成を推進してきた推定相続人としては、なじみのある弁護士が遺言執行者になることは安心ですし、自分のために動いてくれるという期待もあるかと思います。弁護士としても、仕事が増えてお金になるので誘惑に駆られるところです。

しかし、遺言執行者は、相続人全員の代理人とみなされ(民法1015条)、全相続人との間で善管注意義務を負うことになるのですから、相談者だからと言って特別扱いはできません。また、遺言執行者には、相続財産目録作成義務があります(民法1011条)。遺産の内容を知られたくないという希望が関係者にあっても、それに従うことはできません。弁護士は、自らが遺言執行者に就任したら、関係者の希望にはそえない場合があることを、あらかじめ関係者に説明しておく必要があります。

さらに、遺言執行者でありながら、遺留分減殺請求に関する訴訟で一部相続人の訴訟代理人に就任した場合に、弁護士の品位を害するとして弁護士会から懲戒処分を受ける弁護士が散見されます。

遺言執行者を指定しなくても、認知、推定相続人の廃除、排除の取消しといった遺言執行者でなければ執行できない事項がなければ遺言内容の執行に特段の不便はありません。もし、指定する場合は、遺言の作成にあたって推定相続人の相談に応じた弁護士以外の弁護士を指定しておくというのが後々便利だと思います。

専ら相続税節税のための養子縁組も直ちに無効にならないとした最高裁平成29年1月31日判決について

 

最高裁第三小法廷は、養子縁組無効確認請求訴訟の上告審で、「専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう『当事者間に縁組をする意思がないとき』に当たるとすることはできない」として、「専ら」相続税節税のためになされた養子縁組も原則無効とならないことを明言しました。

これにより、遺産分割調停・審判の前提問題である相続人の確定段階でしばしば問題となる、養子縁組無効確認請求訴訟の審理が、請求棄却方向で迅速化することが予想されます。
また、よほどのことがない限り養子縁組無効確認の訴えは棄却されるということが浸透すれば、訴訟提起が差し控えられて、前提問題で調停がストップせず、遺産分割調停・審判が迅速化するという影響も予想されます。

相続対策の養子縁組は、長男夫婦の長男(=孫)と行われるケースが多く、事業を営んでいて財産のある人が、その事業と財産を長男の家系に承継させようとするのが典型的です。孫と養子縁組をしておけば、二次相続によって遺産が目減りすることを回避できるというメリットもあります。このようなことは、以前からよく行われていたことです。

この判決は、相続人1人あたり600万円の基礎控除が認められることによる相続税の節税対策という観点から報道されることが多いようです。しかし、バブル経済の時代と異なり、相続税法改正により、実子がいる場合に基礎控除が認められる養子は1人までに限定されています。このため、節税メリットといっても限定的です。

長男の子である孫との養子縁組が行われると、最も影響を受けるのが、被相続人の長男以外の兄弟姉妹です。相続人が増えることによって、法定相続分も遺留分も減少してしまうからです。それだけでなく、養子縁組により長男の取り分が事実上2倍になることも、兄弟姉妹の不公平感を煽ります。それゆえ、これまで、養子縁組無効確認訴訟が多数提起され、ただでさえ時間のかかる遺産分割手続きが大幅に遅延していたのです。

今後、遺産分割の前提問題としての養子縁組無効確認請求訴訟は減少傾向になるかもしれませんが、孫との養子縁組にあたっては、紛争回避策を講じておくことが必要だと思います。

遺産分割事件の受任

 

遺産分割事件の相談に来られる方は、グループで来所するのを希望することが多いように思います。

しかし、弁護士としては、委任を受けるのは原則として相続人1人とし、利益相反が顕在化しないと思える場合以外は、2人以上の相続人からの依頼は受けないようにするというのが基本だと思います。仮に受任する場合でも、依頼者同士の利害が対立したときは、すべての代理人を辞任することを明記した委任契約書を作成して受任する必要があるでしょう。

遺産分割は、限られたパイを複数の相続人が奪い合う、いわゆるゼロサムの世界です。相手が多くとればこちらがへこみ、こちらがとれば相手がへこみます。感情的対立も激しくなることが多く、合理的な提案であっても「相手の提案だから受け入れない。」となって任意の遺産分割協議が成立せず、やむなく遺産分割調停・審判と手続をせざるをえないことが多々あります。

遺産分割の当事者は、依頼のとき意見が一致していても、利益相反の潜在的な可能性があると言われます。複数当事者から依頼を受け、依頼者同士が仲間割れして意見が対立した場合、代理人は動きが取れなくなってしまいます。依頼者Aの主張を優先すれば、依頼者Bはその利益や希望が無視されます。そのとき、依頼者Bが、弁護士に対し、依頼した弁護士が自分の正当な利益を擁護していないと思うのは当然です。

弁護士としては、依頼者の数が多い方が取得する遺産額も多くなり、着手金や報酬金がたくさんもらえるため受任の誘惑にかられます。しかし、そうやって複数相続人の依頼を受けたのに、途中で依頼者同士が対立した場合に一方依頼者の方だけ辞任すると、弁護士職務基本規程27条1号に違反することになります。このようなケースで、弁護士会から懲戒処分を受けるケースも散見されます。

依頼者間の利益が相反する可能性がある場合は、受任にあたって十分な注意と説明が必要です。

預貯金債権を遺産分割対象とした最高裁平成28年12月19日決定の衝撃

 

最高裁大法廷は、これまでの預貯金債権は遺産分割の対象とならず、相続と同時に各相続人に当然に分割されて帰属するとの判例を変更して、預貯金債権も遺産分割の対象になるとの決定をしました。

これにより、遺産分割未了の間、各共同相続人からの法定相続分に対応する預貯金の払戻請求を銀行等金融機関は拒絶することになります。このことは、被相続人が多額の預貯金を遺して遺言なくして死亡した場合、相続人全員が同意しないと、その預貯金の払い戻しができないことを意味します。すなわち、共同相続人間に争いがある場合、10か月の申告納税期間内に、相続税の納税が完了せず、相続税を支払うための遺産が目の前に十分にあるのに、高額な延滞金が課せられるという事態が起こることになります。

木澤裁判官らの補足意見は、このような不合理を想定してか、家事事件手続法200条2項により仮分割の仮処分の申立をして、相続財産中の特定の預貯金債権を特定の共同相続人に仮に取得させる手続を活用することができるとしています。もっとも、仮分割の仮処分申立には、遺産分割調停の申立がなされていることが要件となりますので、今後は早めの調停申立を意識する必要があるということになります。

このような事態を回避するには、事前に遺言をして金融資産の取得者を決めておくことが有効です。特に公正証書遺言があれば、比較的容易に、金融機関から預金の払い戻しを受けることができる(拒絶する先に対しては訴訟で払戻を受けることができる)と思います。

ごあいさつ

 

当事務所公式ウェブサイトをご覧頂きましてありがとうございます。

これは、事務所に初めておいでになる方が非公式サイトを見て道に迷ってしまうケースが何回かあったこと、司法修習生の皆さんから「事務所のホームページはないのですか?」との質問をしばしば受けるようになったこと、改正個人情報保護法の施行が目前に迫り、個人情報保護方針を公開すべき状況となったことなどから、当事務所でも公式ウェブサイトを開設し、関係者の皆様の便宜を図ろうと考えるに至ったことによるものです。

このコラム欄では、私共が日頃考えていることなどを発信してゆこうと思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。


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